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2015年7月

同和問題の認知について

【質問】「同和問題」「部落差別」などといわれる問題があることを知っていますか。(一択)
 
【調査結果】 「知っている」90.5%、「知らない」6.6%、無回答2.8%です。ほとんどの人が「同和問題」あるいは「部落差別」を知っています。五年前の前回調査と比較すると、「知っている」は約4ポイント減少する一方、「知らない」と無回答がそれぞれ1~2ポイント微増しています。
同和問題(部落差別)の認知 (単位%、カッコ内は前回調査)
知っている
90.5(94.1)
知らない
6.6(4.3)
無回答
2.8(1.6)

(注)同和問題とは

「同和問題とは、日本社会の歴史的発展の過程において形成された身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の集団が経済的・社会的・文化的に低位の状態におかれ、現代社会においても、なおいちじるしく基本的人権を侵害され、とくに、近代社会の原理として何人にも保障されている市民的権利と自由を完全に保障されていないという、もっとも深刻にして重大な社会問題である。・・・同和問題は人類普遍の原理である人間の自由と平等に関する問題であり、日本国憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題である。・・・これを未解決に放置することは断じて許されないことであり、その早急な解決こそ国の責務であり、同時に国民的課題である。」(「同和対策審議会答申」1965年)
有名な同対審(同和対策審議会)答申からの引用です。同和問題とは、憲法がすべての国民に保障している基本的人権がいまなお守られていない社会問題であるとし、その解決は国の責務であり同時に国民的課題であるとしています。

同和問題の認知経路

【質問】知っている人は、初めて知ったきっかけは何ですか。(一択)
 
【調査結果】最も多いのは「家族から聞いた」36.9%、次が「学校の授業」26.9%、続いて「講演会や研修会など」「テレビ、新聞など」「近所の人から聞いた」の3項目が6%台で続いています。1980年代以降、県内すべての学校で同和教育が実施されていますから、40歳代以下は「学校の授業」の比率がかなり高いと思われます(本調査の回答者は50歳以上が約65%)。逆に高齢世代ほど家族や友人など親しい人からの話で知った割合が高く見られます。
前回調査と比較すると、学校の授業で知った割合は約4ポイント減少、また講演会や研修会、テレビ・新聞等、教育や啓発を通して初めて知った割合もいずれも微減しています。
同和問題(部落差別)の認知 (単位%、カッコ内は前回調査)
家族から聞いた
36.9(34.6)
学校の授業
26.9(30.8)
講演会や研修会など
6.7(8.5)
テレビ、新聞など
6.7(8.2)
近所の人から聞いた
6.1(5.4)
職場の人から聞いた
5.9(5.2)
その他
3.3(2.5)
わからない
2.4(1.6)
無回答
5.2(3.2)
 教育や講演会、研修会などで知った場合は正しい理解を促進しますが、家族や友人など親しい人から知る場合は差別的な話や同和問題に対するマイナスイメージを刷り込んで心理的差別の原因になるケースが少なくありません。教育や啓発がさらに充実するとともに参加者が増えて、むしろ家族など身近な人から正しい情報が広がるようになってほしいものです。(香川人権研究所)
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