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2018年2月

 研究所だより

2 月の人権ダイアリー この日なんの日

2月9日 部落解放全国委員会 結成(1946年)

 部落解放全国委員会(現部落解放同盟)が京都で結成され、戦後の部落解放運動がスタートした。委員長は松本治一郎。「一切の封建的残滓(ざんし)を払拭(ふっしょく)し民主主義日本を建設して部落民衆を完全に解放する」として、戦前の水平社と融和団体の分裂を再びくりかえさないよう幅広い結集を目指した。活動目標は①部落産業の復興と近代化②農地改革の徹底と部落農民の耕地保障③失業反対、部落大衆の生活保障など。1955年に「部落解放同盟」と改称。

2月19日 植木徹誠 逝去(1978年)

 植木等の父植木徹誠(うえきてつじょう=大谷派僧侶)は朝熊(あさま)闘争で指導的役割を果たした。三重県朝熊地区では1926年に部落住民が入会権の回復を求める第一次朝熊闘争が起きた。1935年には県水平社の指導で運動を再開、同地の三宝寺住職に赴任した徹誠は寺を運動本部にして全面支援した。学校で徹誠の娘が差別を受けたのを契機に第二次朝熊闘争が起きた。徹誠は日中戦争の際「中国人を殺すな、君も死ぬな」とも訴えた(植木等『夢を食いつづけた男』参照)。

2月28日 財田川事件 起きる(1950年)

    矢野伊吉判事

 無実の人を犯人にする冤罪(えんざい)。香川県財田村で起きた財田川事件では青年が別件逮捕され、拷問を受けて犯行を自供、その後死刑が確定した。物的証拠はなく、「不良だから」「あいつしかいない」との風評に影響されて冤罪につながった。矢野伊吉判事は退職後も弁護士として青年の支援に尽力、白鳥決定の追い風もあって再審が実現して1984年に青年は無罪釈放された。判決確定までの経過は1963年の狭山事件に酷似している。

2月の活動(主なもの)

1日
沖縄人権ツアー
2日
沖縄人権ツアー/仲多度郡行政職員人権・同和問題研修会
6日
公正採用選考人権啓発推進員研修会(注)
7日
吉野川市西麻植会館研修会
8日
公正採用選考人権啓発推進員研修会/ハローワーク協議(推進員研修会について)
12日
高松市意識調査分析研究会
13日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
14日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
15日
香川人権啓発企業連絡会打合せ(研究集会について)/公正採用選考人権啓発推進員研修会
16日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
19日
丸亀市立飯野小学校5年生人権教室/公正採用選考人権啓発推進員研修会
20日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
21日
香川人権啓発企業連絡会研究集会/善通寺市打合せ(意識調査について)
22日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
23日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
26日
公正採用選考人権啓発推進員研修会
28日
宇多津町人権擁護審議会/阿南市家庭支援推進保育士連絡協議会研修会

公正採用選考人権啓発推進員(注)

 推進員は、香川では労働者50人以上の事業所に設置されている。役割は①企業に公正採用システムを確立すること②人権啓発活動を推進すること、である。毎年2月、高松(高松テルサ)と丸亀(人権啓発センター)で推進員研修会が開催されている。推進員制度は1975年に起きた部落地名総鑑事件を契機に1977年にスタートした。当時は企業内同和問題研修推進員と呼ばれていた。
【2017年度推進員研修のプログラム】
①講話「推進制度の歴史と役割について」(ハローワーク)②点字名刺づくり体験(香川人権研究所)③高齢者擬似体験(かがわ健康福祉機構)④障害者雇用の事例研究(グループ討議)⑤採用面接の質問事例研究(ハローワーク職員劇・香川人権研究所講話・意見交換)
特定非営利活動法人香川人権研究所
〒763-0092
香川県丸亀市川西町南715-1
TEL.0877-58-6868
FAX.0877-28-1011
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