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2017年10月

子どもの人権 どの子も未来に夢を持てるように

子どもの貧困対策推進法

子どもたちは未来に向かって限りない可能性を秘めています。子どもたちは自分のやりたいことに力いっぱい打ち込みたいと思っています。
憲法では子どもたちも含めてすべての国民に生命と自由、幸福追求権を保証しています。子どもの貧困対策推進法(「子どもの貧困対策の推進に関する法律」)では、子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう貧困状況にある子どもが健やかに育てられる環境を整備し、子どもの教育の機会均等を図るために貧困対策を推進することをさだめています。

子どもの貧困率は14%

  2009年 2012年 2015年
子どもの貧困率(%) 15.7 16.3 13.9
一人親家族(%) 50.8 54.6 50.8
貧困線(万円) 125 122 122
 
「子どもの貧困率が若干低下した」と、テレビや新聞などマスコミで取り上げられました。17 歳以下の子どものうち、国民の平均所得の半分(これを「貧困線」と呼ぶ)以下の所得で生活している子どもの割合を「子どもの貧困率」といいます。2012 年には16.3%となって深刻な社会問題になりました。それが2015 年には13.9%となり若干低下しましたが、一人親家庭では依然として5 割を超
えており経済的な深刻さがうかがえます。

生活保護世帯や養護施設の子どもたち

今年7月、香川県は「子どもの貧困を取り巻く現状(最新データ)」を公表しました。
それによると、県内の生活保護世帯は8300 世帯で17 歳以下の子どもは1390 人。児童養護施設などで社会的養護を受ける児童は182 人です。中学校卒業後の就職率は、県平均0.9%に対して生活保護世帯の子どもは6.3%で格差は7 倍、高校進学率は県平均98.1%に対して77.9%で格差は20 ポイント以上あります。
高校卒業後の大学等進学率は県平均50.6%に対して生活保護世帯の子どもは23.6%でほぼ半分、児童養護施設は0%です。生活保護世帯と児童養護施設の子どもは進学率が県全体より低く、反対に就職率が高くなっています。
県内の母子世帯は6396 世帯、父子世帯は750 世帯です(2015 年)。児童扶養手当を受けている子どもは8736 人です(2016 年)。仕事を持っているのは母子世帯90.5%、父子世帯は93.1%です(2014 年)。年収は、母子世帯では250 万円未満72.6%(2014 年)も占めています。生活状況は「やや苦しい」と「苦しい」の合計が母子世帯では76.5%、父子世帯では74.7%(2014 年)と高くなっています。
また、就学援助を受けている県内児童は2010 年に1 万人の大台を突破し、2015 年には1 万851人となって全児童の14.0%にのぼっています。県や各自治体では子どもの貧困対策として、
  1. 経済支援
  2. 生活支援
  3. 保護者の就労支援
  4. 経済的支援
に取り組んでいますが、当事者に寄り添った取り組みの充実が求められています。
特定非営利活動法人香川人権研究所
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