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2017年6月

学校は楽しい? いじめや不登校をなくそう

新しい学校生活が始まりました。
「今日は何して遊ぼうか?」「今日の給食は何だろう?」「今日はどんなことを教えてくれるかな?」―。
子どものころ、ワクワクしながら学校へ行った人も少なくないと思います。
どの子にも学校へ行くことは楽しいことであってほしいものです。しかし、残念がらそうでない子どもたちもいます。
登校するのが気が進まない、行きたくない、おなかが痛くなるなど、その仔のつらさに思いを寄せてみましょう。

いじめ22万件以上、県内でも500 件 文科省が発表

昨年10 月に文部科学省が発表した調査(平成27 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」速報値)によると、全国の小中高・特別支援学校でのいじめ認知件数は22 万4540 件だったことが明らかになりました。
内容(複数回答)は「冷やかし・からかい・悪口・脅し文句・いやなことを言う」が最多で63.5%、二位が「軽くぶつかられる・遊ぶふりしてたたかれる・蹴られる」22.6%、三位が「仲間はずれ、集団での無視」17.6%の順でした。
パソコンや携帯電話などによるいじめも9149 件(4.1%)ありました。そのほか、「金品を隠されたり盗まれる」、「恥ずかしいことや危険なことをされる」ということなども起きています。
また、不登校者は小中学校で12 万6009 人、高等学校で4 万9591 人でした。不登校とは病気や経済的理由ではなく、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景によって登校しない、あるいは登校したくてもできない状態を意味します。
香川県内のいじめ認知件数は495 件(小学校215 件、中学校184 件、高等学校92 件、特別支援学校4 件)でした。そのうち解消したのは470 件で、残りは調査時点でまだ解消していません。
いじめ発見の主なきっかけは教職員によるものが117 件、本人からの訴えが110 件、保護者からの訴えが186 件などでした。県内の不登校者は小中学校で1002 人(小学校159 人、中学校843 人)、高等学校で269 人です。

相手のつらさに気づいてほしい

「いじめはダメ」と言うだけではなかなか解決しません。
「尾木ママ」と呼ばれる教育評論家で大学教授の尾木直樹さんは、次のような対応を呼びかけています(朝日新聞2015/11/5)。
「それはいじめだ、と言ってもほとんどの子が認めない。ふざけているつもりの子が圧倒的に多い。だからいじめという言葉を使わず、相手の子のつらさを理解させることが大事。苦しんでるんだよ。だからやめようよ、君ならできるよ」と、相手のことに気づき、納得したうえで申し訳ないと理解させるように対応することをアドバイスしています。
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