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今月の瓦版 (2010年10月)

かぐや姫の話

 かぐや姫といえば竹取物語、そこに登場するお爺さんとおばあさんは竹細工職人と思われます。竹細工は日本の古い伝統工芸の一つです。
被差別部落の人たちは竹を材料にしてさまざまな生活用具や労働用具を作ってきました。竹は笠・竿・管・箱・笛・箸・筒・筆などに加工されたり堤防や河川工事に用いられたり、私たちの生活と深く関係しています。
 竹細工師Sさん(広島県三次市)は次のように話しています。
「広島県北では部落の農家は一畝(30坪)程度しか土地を持たないので生活が厳しく、副業に竹細工をしました。私の父は竹細工をしていました。県北では川漁と竹細工が部落の仕事と決まっていたから、竹細工は馬鹿にされました。私が竹細工への賤視観を知ったのは11、12歳ころでした。
でも私は父を誇りに思っています。竹細工を伝え、子どもを育ててくれたからです。」
今も職業差別がありますが、差別の視線にさらされながらも社会に貢献した人たちに感謝したいものです。
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